白内障手術(単焦点眼内レンズ)について

最近、こんなことはありませんか。

新聞の小さな文字が、いつの間にか読みにくくなった。
夜、対向車のライトがやけにまぶしく感じる。
信号の色が、ぼんやりとにじむ。
孫の顔が、なんとなく霞んで見える。
「年のせい」「老眼が進んだだけ」——そう思って、見えにくさを我慢していませんか?

それは加齢ではなく、白内障かもしれません。

白内障は、60代で7割、80代ではほぼすべての方に起こる、ごくありふれた目の変化です。そして、手術によって視界をしっかりと取り戻せる、数少ない病気でもあります。
世界中で年間2,000万件以上行われている白内障手術。その中でも単焦点眼内レンズは、長い歴史のある治療法です。
でも、目の手術。「いつ受けるか」「どこで受けるか」は、これからの人生の見え方を決める大切な選択です。

当院で白内障手術を受ける3つのメリット

1. 白内障だけでなく、目の病気を幅広く診る眼科

白内障手術は、眼科手術のなかでもっとも多く行われる手術です。しかし、手術中・手術後に予期せぬ事態が起こる可能性はゼロではありません。

たとえば、術中に水晶体を支える組織(チン小帯)が弱く、レンズの固定が難しいケース。あるいは、術後にまれに起こる網膜剥離や黄斑浮腫。こうしたとき、別の病院に紹介されて治療が分断されてしまうクリニックは少なくありません。

当院は、白内障・網膜硝子体・緑内障のすべてを日常的に手術している眼科です。万が一の合併症にも、その場で対応できる体制と技術がそろっています。

「白内障の手術だけ」ではなく、「これから先の目の人生すべて」を任せていただける──それが当院の最大の強みです。

2. 経験豊富な眼科専門医が2名常勤

当院では、大川院長・髙橋副院長の2名体制で手術を担当しています。両医師ともに、白内障・硝子体・緑内障・翼状片・ICLなどを含め、年間1,000例以上(執刀医の手術記録に基づく集計)の眼科手術を経験してきました。

幅広い疾患の手術に日常的に取り組んでいるからこそ、ひとつの手術だけに偏らない、総合的な判断力と対応力が身につきます。たとえば「白内障と同時に進んでいる緑内障」「網膜にも問題がある白内障」といった複雑なケースでも、最適なプランをご提案できます。

※医師の詳しい経歴・資格は「医師紹介ページ」をご覧ください。

3. 「あなたにとって最適なレンズ」を一緒に考えるカウンセリング

単焦点レンズは、「遠く」「中間」「近く」のどこにピントを合わせるかを、患者さま一人ひとりのライフスタイルに合わせて選びます。

  • 車をよく運転する方は遠くに
  • 読書や手芸が好きな方は手元に
  • パソコン作業が多い方は中間距離に

ただし、もともと遠視の方の場合は、これまでメガネで遠くも近くも矯正してこられた経緯から、ほぼ全例で遠方合わせをご提案しています。手元はもともと老眼鏡を使われてきた方が多く、術後も読書用のメガネを使っていただく形となります。
一方、もともと近視の方は、「メガネを外せば手元はよく見えていた」という生活に慣れているため、遠くに合わせるか・中間に合わせるか・あえて軽い近視を残すか、より丁寧な相談が必要です。
当院では、検査結果だけでなくふだんの生活・趣味・お仕事まで丁寧にうかがったうえで、最適な度数を提案します。「とりあえず遠く」と決めつけることはしません。

また、後述する多焦点レンズという選択肢についても、メリット・デメリットを率直にお伝えします。それぞれに良さがあり、どちらが正解ということはありません。ご自身の目と生活に本当に合った選択を、一緒に考えさせてください。

ご来院から術後ケアまでの流れ

  • 初診・診察(保険適用)

    視力・眼圧・眼底などの基本検査を行い、白内障の進行度を確認します。

  • 術前精密検査

    眼内レンズの度数を決めるため、角膜の形状や眼軸長を精密に計測します。

  • カウンセリング

    検査結果をもとに、ライフスタイルに合わせたレンズの度数を一緒に決めていきます。リスクや術後の経過についても、この場で率直にお話しします。

  • 手術当日

    点眼麻酔のあと、片眼およそ10〜15分で手術が終わります。日帰り手術ですので、当日中にご帰宅いただけます。

  • 翌日検診

    翌日に経過を確認します。

  • 定期検診

    1週間後・1ヶ月後・3ヶ月後と定期的に経過をフォローします。気になることがあれば、いつでもご相談ください。

単焦点レンズが選ばれる理由

世界で実績のある眼内レンズ

単焦点眼内レンズは、白内障手術の標準治療として、世界中で50年以上の歴史があります。長期的な安全性と安定した見え方が、無数の臨床データによって裏付けられています。

一点にピントを合わせるから、「その距離」は驚くほどクリア

光を一点に集中させる構造のため、選んだ距離の見え方の鮮明さ(コントラスト感度)に優れています。

グレア・ハローのリスクが少ない

夜間の光のにじみ(ハロー)やまぶしさ(グレア)が出にくいため、夜間運転をされる方にも適しています。

健康保険が適用される

単焦点レンズによる白内障手術は健康保険の対象です。経済的な負担を抑えながら、確かな治療を受けていただけます。

単焦点と多焦点、どちらを選ぶべきか

単焦点と多焦点、どちらが優れているということはありません。それぞれに長所と短所があり、「ご自身の目の状態」と「ライフスタイル」によって最適な選択は変わります。

単焦点レンズが向いている方

  • 健康保険を使って費用を抑えたい方
  • ピントを合わせた距離での見え方を、できる限り鮮明にしたい方
  • 夜間運転が多く、ハロー・グレアを避けたい方
  • メガネをかけることに抵抗がない方
  • 緑内障・網膜疾患などをお持ちの方(多焦点が適応外となる場合があります)

多焦点レンズが向いている方

  • メガネをできる限り使わない生活を送りたい方
  • 自費診療または選定療養制度を利用できる方
  • 目に他の疾患がなく、多焦点の適応条件を満たす方

なお、単焦点と多焦点の中間的な性質を持つEDOFレンズも当院で取り扱っています。

当院では検査結果と生活背景をふまえ、「あなたの目に合っているのは本当にどれか」を率直にお伝えします。多焦点を希望されても、目の状態によっては単焦点をお勧めすることもあります。逆に、「単焦点で十分」と思っていた方に多焦点の選択肢をご提案することもあります。

多焦点レンズについて詳しくは多焦点眼内レンズのページ

白内障手術のリスクについて

白内障手術は、世界でもっとも安全性が確立された手術の一つですが、外科手術である以上、リスクがゼロではありません。当院では、メリットだけでなくリスクも術前に丁寧にご説明しています。

後発白内障

手術後、数ヶ月〜数年経ってから、レンズの後ろの膜が濁って見えにくくなることがあります。これは外来でのレーザー治療(YAGレーザー)で数分で改善できます。当院でも対応可能です。

感染症(眼内炎)

極めてまれですが、術後に眼内感染が起こる可能性があります。当院では手術室の徹底した清潔管理と、術後の経過観察で早期発見・対応に努めています。

屈折ずれ(度数のズレ)

精密検査をしても、術後の見え方が想定とわずかにずれる可能性があります。必要に応じてメガネで補正します。

網膜剥離・黄斑浮腫

ごくまれに、術後に網膜の合併症が生じることがあります。当院は網膜硝子体手術にも対応していますので、万が一の場合もそのまま当院で治療を続けられます。

駆逐性出血(くちくせいしゅっけつ)

ごくまれですが、手術中に目の奥(脈絡膜)の血管が突然破れ、眼内に大量の出血を起こす合併症です。一度発症すると失明にいたる可能性もある重篤な合併症であり、事前の検査では予測できず、確実に予防する方法は現時点では存在しません。近年の大規模研究(インド・Aravind Eye Hospitalの117万例解析など)では、発生率はおよそ0.03%(約3,000件に1例)と報告されており、現代の手術技術下では極めてまれな合併症となっています。当院でも術中の眼圧管理を慎重に行い、万が一発生した場合に備えた網膜硝子体手術の体制を整えています。

リスクがあるからこそ、経験豊富な執刀医と、合併症に対応できる体制が重要です。不安なことがあれば、カウンセリングの場で何でもお聞きください。

当院の安心体制

術後検診の充実

1週間後・1ヶ月後・3ヶ月後の定期検診で、経過をしっかりフォローします。

後発白内障へのワンストップ対応

将来、後発白内障が起こった場合も、当院でそのままYAGレーザー治療を行えます。

合併症への対応力

万が一の合併症にも、網膜硝子体手術まで対応できる体制が当院にあります。他院への紹介で治療が分断されることはありません。

手術費用(健康保険適用)

単焦点レンズによる白内障手術は健康保険が適用されます。自己負担額は、加入されている健康保険の負担割合によって異なります。

自己負担割合 片眼あたりの目安
3割負担(現役世代など) 約45,000〜60,000円
2割負担(70〜74歳の一部など) 約30,000〜40,000円
1割負担(75歳以上の一部など) 約15,000〜20,000円

※上記は手術費用の目安です。検査・診察・薬剤費は別途必要となります。

※実際の金額は使用するレンズや術式によって変動します。

高額療養費制度について

1ヶ月の医療費自己負担額が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される制度があります。所得や年齢によって自己負担限度額が異なりますので、加入されている健康保険組合または市区町村にご確認ください。

医療費控除について

1年間の医療費が一定額を超えた場合、確定申告で所得税の一部が還付されます。詳しくは税務署または税理士にご確認ください。

お支払い方法

現金のほか、クレジットカードでのお支払いに対応しています(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)。

よくあるご質問

手術は痛いですか?
点眼タイプの麻酔を使用しますので、手術中に強い痛みを感じることはほとんどありません。
手術時間はどのくらいですか?
片眼あたり約10〜15分です。来院から帰宅まで、半日程度を目安にお考えください。
入院は必要ですか?
当院は日帰り手術です。手術当日にご帰宅いただけます。
両眼を同時に手術できますか?
片眼ずつ、通常は1週間ほど間隔をあけて手術を行います。これは万が一の感染リスクを避けるためです。
いつから普通の生活に戻れますか?
翌日からデスクワークや軽い家事は可能です。激しい運動や水仕事は1〜2週間ほどお控えいただきます。
手術後もメガネは必要ですか?
単焦点レンズの場合、ピントを合わせた距離以外(たとえば遠くに合わせたなら手元)はメガネが必要になります。これはレンズの仕組み上、避けられません。メガネを使いたくない方には、多焦点レンズという選択肢もあります。
どのくらい白内障が進んだら手術を考えるべきですか?
「日常生活に不便を感じ始めたとき」が手術のタイミングです。視力の数字だけでは判断できません。「夜の運転がこわい」「人の顔が見えにくい」など、生活の質が下がってきたら、一度ご相談ください。
検査だけ受けることはできますか?
もちろんです。検査を受けたからといって、手術を強制することは一切ありません。「自分の目が今どんな状態か」を知ることから、お気軽にどうぞ。

まずは検査からご相談ください

「最近、見えにくい気がする」──その違和感を、年齢のせいにして我慢する必要はありません。

白内障は、進行のスピードも、必要な手術のタイミングも、人それぞれです。当院では、まず現在の目の状態を正確に把握することを大切にしています。手術が必要かどうか、必要だとしてもいつ受けるべきか──一緒に考えさせてください。

「検査を受けたけれど、まだ手術はしない」という選択ももちろん歓迎しています。