硝子体注射とは

硝子体注射イメージ

硝子体に向けて薬剤を注射する施術のことを硝子体注射と言います。硝子体は水晶体の奥にある99%が水分とされる無色透明のゼリー状物質のことです。眼球の形を保持させる働きがあるほか、水晶体から入ってくる光を屈折させて網膜へ届けるという役割もあります。

硝子体注射は、加齢黄斑変性の滲出型に用いられます。この場合、VEGF阻害薬と呼ばれる薬剤を硝子体に向けて注射していきます(抗VEGF療法)。同注射薬には血管がもろくて破れやすい新生血管を退縮させる効果があります。

注射時は眼球を消毒し、点眼麻酔をした後に注射となります。注入箇所は、白目の部分です。これによって、新生血管の成長や増殖が阻害されて退縮していきます。なお麻酔薬がしっかりと効いていれば注射時の痛みは軽微です。

施術時間に関しては、準備を含めて15分程度です。また注射針は極細の針を使用するので、傷口を縫う必要はありません。ただ効果持続期間は1~2ヵ月程度なので、間隔を開けて定期的に受ける必要があります。ちなみに保険適用となっていますが、元々の薬剤費用が非常に高額なため、治療費自体も高額になります。このほか稀なケースですが、注射部位から雑菌が入って眼内感染症を起こす可能性もあるため、厳重に消毒を実施してから注射を行います。